動物から?!天然香料〜番外編(2)
動物から?!天然香料〜番外編(1) では、動物香料4つのうちのひとつ
アンバーグリスについてご紹介しました。どうでしたか?
今まで植物から採れる精油のお話ばかりだったので、動物から採れるの?!とびっくりした方も多いのでは?しかも、えー!そんなところの匂いだったの!と驚きますよね。
さて、続いてまた動物香料についてご紹介していきますが、さらに過激&残酷なので見たくない人はここまでにしておいてくださいね。
ムスク(麝香(ジャコウ))の香りって、お花じゃなかったの?
パウダリーで甘美な香りのムスク。
私も最初、ムスクの香りと聞いたときは、※ムスカリ(画像の花)とかの匂いなのだと想っていたんです。正直、知ったときは色々ショックでした・・・
※ムスカリからムスクの香りが採れるのではなく、なんとその名前の由来は逆。ムスカリの花の名はムスクから由来されているそう。
さて、では何がムスクなのかというと・・・
それはある動物・・・
そう、
麝香鹿(ジャコウジカ)
mohamed HassanによるPixabayからの画像
雄のシカさんです。(画像はイメージです)
ムスクは、雄シカさんの、
おへその下の部分、睾丸の近くにある香嚢(ジャコウ腺)という丸い袋の中にある乾燥分泌物
から採れます。
1匹の雄シカさんか30gしか採れず、
1年に1〜5万頭もの鹿さんが、麝香の※香りを得るために殺されていました。
(殺さないと採れなかったのです)
※麝香は生薬や食用としても使われたそうです・・・
そして、絶滅危惧種となった麝香鹿。。
もちろん今では取引されていません。(ワシントン条約で禁止)
ですが、
1997年の中国で鹿を殺さずにムスクを得る方法を確立したという話もあるそうです。(でも、それもどうなのでしょう・・・)
ちなみにこれ、現物は匂いが強くてめちゃくちゃ臭いそうです。(アンモニアのような悪臭)
それをほんの少し、本当に少しだけ、遠くから嗅ぐと
めちゃくちゃいい匂いになるそうです。
(この話の例えもあるんですがまた今度にしますかね)
天然香料〜番外編は、シリーズ3で終了予定です。
次回もお楽しみに。